エネルギー分野

Own Program 付保V.S.Operator Program付保

プロジェクトの規模が大きなエネルギー分野では、Unincorporated Joint Venture(非法人型合弁事業)形態で事業が遂行されるケースが多くなっています。この場合、プロジェクトの操業主体者であるオペレーターと、非操業者であるノンオペレーターとの間の建設/操業に関わる規定は、Joint Operating Agreement(JOA)上で細かく取り決められおり、Joint Venture / Contractorが各々付保しなければならない保険種目・保険条件等も、このJOA上で取り決められています。


オペレーターとノンオペレーター毎に、リスクマネジメント方法や保険手配の政策が異なるため、オペレーターがプロジェクト全体のリスクを纏めて保険手配するケースは少なく、ノンオペレーターが自社の政策で必要となる保険を独自で手配するケースが多く見られます。


オペレーターがプロジェクト全体の保険を纏めて手配するケースを”Operator Program”と言い、参画者が自らのリスクに対して自身で保険を手配するケースを”Own Program”と言います。ここでは、Operator ProgramとOwn Programのどちらが用いられることが多いのか、プロジェクト進捗段階で切り分けて説明したいと思います。

1 
探鉱・試掘期間(油田・ガス田の探査と埋蔵量把握まで)

この期間では、生産施設や設備が設置されていないため、Joint Ventureとして抱えるリスクは、主に暴噴と第三者賠償責任です。
オペレーターとノンオペレーターとの間で、同リスクへの対応方針が異なるため、通常ノンオペレーターがそれぞれOwn Programで保険を手配するのが一般的です。

2 建設工事期間(事業施設の完工・引渡を受けるまで)

この期間においては、Joint Ventureを代表して、オペレーターがコントラクターを起用し、工事の進捗管理をします。CEARの手配には、工事内容詳細、工事工程、スケジュール管理、安全管理施策等の各種情報が必要であるため、これらの情報を管理・掌握しているオペレーターがノンオペレーターに代わってCEARを付保するケースが多くなっています。尚、暴噴と第三者賠償責任については、上記「1」と同様に、ノンオペレーターがそれぞれOwn Programで保険を手配することが一般的です。

3 生産期間(事業施設の完工・引渡を受けてから事業期間の終了まで)

上記「1」と同様に、Own Programでノンオペレーターが独自に保険手配をするのが一般的です。

4 探査期間~開発(工事)期間~生産期間の主要保険図解

探査期間~開発(工事)期間~生産期間の主要保険図解

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